俋俋乎耕而不顧(ちつちつことして耕して顧みず)

タイトルは荘子から借りました。論理学と東洋思想を比較しながら、科学、芸術、スポーツについて日頃感じたこと、考えたことを書いていきたいと思います。

ヨーダの言葉

人は誰でも、目の前の事象を見て、仮説を思いつく。科学者にとっては検証することが大切だ。ところがこの検証するというのは、言うほどやさしくはなく、訓練と忍耐強さを必要とする。

 

思い浮かんだ仮説をあたかも真実であるかのように主張する人間、盲信する人間は一流にはなれない。少なくとも科学者ではない。仮説はあくまでも仮説であって、正しいかどうかはきちんと検証されなければならないからである。検証された事実は、科学でいうところの再現性、普遍性という、現実世界での力を発揮できる事実となる。

 

ここでヨーダの言葉をいくつか見てみよう。

 

Many of the truths that we cling to depend on our point of view.

(我々のしがみついている事実の多くは、我々のモノの見方に依存する)

To be Jedi is to face the truth, and choose.

ジェダイになることは真実を直視し、選ぶことだ)

A Jedi's strength flows from the Forth.

ジェダイの力の源はフォースから来る(フォース=仮説に囚われず、検証する力))

In the end, cowards are those who follow the dark side.

(結局、ダークサイドに落ちる者は臆病者なんじゃ(自分の思い込みでしかない仮説を真実と勘違いし、検証することをしない人ってどうなんでしょうね))

The dark side clouds everything. Impossible to see the future is.

(ダークサイドは全てを覆ってしまう。それでは未来を見通すことはできない(検証されていない思い込みで未来を予測することなんて無理でしょうね))

A Jedi uses the Forth for knowledge and defence, never for attack.

(仮説でしかないものを真実であると主張するには力が要る。それも他者を思想的に屈服させる力である。これに対し、Jediの用いる力は真実を明らかにする(検証する)力であるので知識であり、攻撃はしない)

To answer power with power, the Jedi way this is not.

(仮説に過ぎないものを主張する者同士は、力と力のぶつかり合いになる。Jediの方法はそういう方法ではない(仮説を検証し、真実を明らかにしていく方法なので))